中村家住宅植物あれこれ

池の側、公衆電話ボックス隣にヤシがあります。幹が竹の様で「コガネタケヤシ」「ヤマドリヤシ」「アレカヤシ」などいろいろな名前がついていますが 同じヤシです。

このヤシは環境浄化作用をする所謂エコ・プランツで、ホルムアルデヒド、キシレン、トルエンなどを吸収することやマイナスイオンを大量に放出する植物として知られています。

以前、サンパチエンスのお話した時、環境浄化をする植物として紹介しましたが、調べてみますと約50種の植物がエコ・プランツとして挙げることが出来ます。

このようなエコ・プランツについて研究した「ヴォルヴァートン博士」(ステニス宇宙センター研究員であった)が30年あまり研究した結果でした。

中村家にもこのエコ・プランツが多くあります。アレカヤシを始め、カンノンチク、スパチフィラム、ドラセナ類、アンスリューム、シンゴニュームなどです。文化財を見学されるついでにエコ・プランツの前で癒されてみるのも いいかも・・ですネ。写真はアレカヤシの葉と実を撮ったものです。Chrysalidocarpus_lutescens097marks Cimg1100 Cimg1101 Cimg1102

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フクギやクロキ、ホルトノキなど樹の下に生える常緑の細い葉の植物が、今 花を咲かせています 。ヤブランとコヤブランです 。

一見区別が付きませんがヤブランは単体で生育しているのですが、コヤブラン(リュウキュウヤブラン)は匍匐枝=ほふくし(地面を這う枝)があり、単体にはならず、散らばった形に生育します。

ややわかりにくい説明 になりましたが、この暑い夏に淡紫色の花が咲くのも、一時の涼を感じさせることでしょう。

文化財庭園のあちらこちらにありますので、鑑賞なさってはいかがでしょう 。写真左がヤブラン、右がコヤブラン(リュウキュウヤブラン)です。Cimg1090 Cimg1091

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沖縄では真夏にもかかわらず色々な木々の実が成っています 。 この沖縄で一番知られているものに「リュウキュウコクタン」あるいは「ヤエヤマコクタン」という樹があります。もちろん沖縄の言葉で「クルチ」「クロキ」と言います。これはカキノキ科で非常に堅い樹です 。

内地(本土)ではイロリ(囲炉裏)の縁にカキノキを使いますが非常に堅く燃えにくい為です 。

一方、この「クルチ」は三線(内地の三味線)の竿に使います(芯の堅い黒い部分)。ねじれや反りをおこさない、楽器として安定した音がでるためです 。

しかし、この三線に使えるクルチが減っています 。ただ肥料をやって大きくするだけでは堅い樹にはなりません。かえって肥料化のない痩せた土地に植えてあるほうが成長が遅く肌理が細かな樹になります が 時間(何十年)が架かります。

中村家でもかなりの数「クルチ」が植えてあります。原産は奄美以南、東南アジア、ミクロネシアに見られます。

今、その実が赤くなり始めました 。文化財庭園、駐車場にたくさんありますので鑑賞してみてはいかがでしょうか?Cimg1084 Cimg1089 Photo

三線の話がでたので 中村家住宅では「照屋林次郎 新作三線展」およびそのライブが行われます。お知らせブログをご覧ください、

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夏の花木といえば「サルスベリ」を思い出すでしょう。中村家でも咲き始めました 。

樹皮が剥がれつるつるの肌が「猿滑り」の語源のようです。「百日紅」とも呼ばれています。花の色は白、薄桃色、赤など変化がありますが一般には濃い桃色です 。中国と日本(関東以南)に分布するもの。

沖縄には主にサルスベリ、オオバナサルスベリ、シマサルスベリがありますが

オオバナサルスベリは花と葉が大きく実も大きいのが特徴のオオストラリア原産です。

シマサルスベリは幹が直立して樹形が美しく、花は薄い桃色(サルスベリより少々見劣りがする)中国南部、台湾、日本(九州以南)に分布するものです 。

いずれも材質堅く、家具などに使うほか鑑賞用に庭園、個人の庭、街路樹等に用いられます。

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暑い日が続きますが、お体には充分気をつけて下さいネ!

しかし文化財の園路には早くも こんな花が咲きました。なんと「ヒガンバナ」です。それも2株咲いていました。なにか季節が少々狂っているみたいです。「お彼岸の入り」は9月20日ですからもしかして狂い咲きかも?  

ヒガンバナ科の多年草で北海道から沖縄まで見られるものですが、もともとは中国からお米と一緒に入ってきたと云われています。曼珠沙華(マンジュシャゲ・マンジュシャカ)は法華経に出ており「天上の花」と云う意味も持っています。  しかし全草有毒で毒ぬきをしないと食べられません。そんなことで周辺の植物にも虫が寄らないという忌避植物になるわけです。

沖縄には黄色い花の咲く「ショウキズイセン」=同じ仲間 も見れます。 Cimg1073 Cimg1074

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お土産屋の入り口に赤い花の咲く鉢が置いてあります 。 鉢は意外と古い株ですがあまり咲きませんでした?。

ようやく咲きましたのでご紹介いたします 。

ちょっと舌を噛みそうな名前ですが「ヒポシルタ」といいます 。 イワタバコ科の常緑低木、南アメリカ(ブラジル)に原産する種(グレガリュウス)の園芸種で丈は30~50cmと低く、金魚のようなオレンジ色の花を咲かせることから日本名で「金魚の木」と云います。Cimg1044 少々ぼけています。雨のなかで撮ったもので(涙・・・)。

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只今  文化財周辺庭園の一部改修工事を行っていますので、なにかとご不便をおかけしていますが、今しばらくご辛抱のほどお願い申し上げます。文化財の建物へはご自由に出入り出来ますのでご利用くださいませ!

さて、春先にやや寒さが続いたせいか?庭園の植物もやや葉が傷んでいますが「アデニュウム」なる樹もかなり傷んでいます。 しかしようやくその植物にも花を咲かせていました。アラビアから東アフリカが原産の熱帯植物で、日本名「砂漠のバラ」とか「デザートローズ」といいます。花は濃いピンク色で園芸店でもよく見かけるものですが何故か比較的高価なものです 。キョウチクトウ科の植物で内地では温室や室内でそだてます。Cimg1043

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幹の基部が膨らむトックリ状のヤシで、文化財庭園では数個体みることができます 。 年中花や実が付きよく「これは何ですか」と聞かれます 。

名前は「トックリヤシ」、ヤシ科トックリヤシ属の常緑高木で高さは2~3m、熱帯地方では6m程になります。原産地はマスカリン島(モーリシャス)です。

徳利状の幹には横筋がありますが一般樹木の年輪と同じですが4筋で1年(1年で4輪=葉の落ちた痕)です 。Cimg1038 Cimg1039 Cimg1040 写真左2枚は花、3枚目は実です 。

ポンテデリア

夏本番、沖縄ツテ・・・なんで暑いんだろう とお思いですネ 。 こんな時水辺に涼しげな水色の花を見ると暑さが和らぎませんか?。

お土産屋の前にそんな植物置きました。名前は「ポンテデリア」、水草ですが鉢に入れて置いてあります。丈は1m位で今頃(6月下旬から7月にかけて)咲きます。池に浮いているホテイアオイと同じ仲間で北米東部原産、日本名は「ホソナガバミズアオイ」と呼んでいます。池の淵 四ツ目垣にも1鉢置いてあります。   Photo

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今日は少しややっこしい植物をご紹介します。お土産屋に入る手前にソテツ類が3つ並んでいます(左石垣の手前) 。 

一番手前のソテツの仲間が「ヒロハザミア」と云います。(写真)  このヒロハザミアはメキシコ・ベラクルーズ原産で別名「メキシコソテツ」と云います。これを世界共通語である学名で云いますと「ザミア・フルフラケア」です。

もう一つ「ヒロハザミア」があります。  世界共通語では「ザミア・プミラ」と云います。

葉の形、幹の形状がお互い違うのになぜ同じ名前を付けたのでしょうか ?

実は専門家も最初この2つが同じものだと考えていたそうです(笑)。

ですから皆さんは「ザミア・フルフラケア」を「メキシコソテツ」、「ザミア・プミラ」を「ヒロハザミア」と呼ぶとわかり易いと思います。

写真は「メキシコソテツ」です。Cimg1029